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「
ダライ・ラマ(Dalai Lama)」とは、チベット仏教の最高指導者である僧の称号で、「
ダライ・ラマ法王」とも呼ばれます。現在の「
ダライ・ラマ法王」は「
ダライ・ラマ十四世」で、本名は「
テンジン・ギャツォ」と言います。ここまでは結構ご存じの方も多いと思いますが、チベット仏教には「
パンチェン・ラマ(Panchen Lama)」と呼ばれる人もいます。
「
パンチェン・ラマ(Panchen Lama)」とは、チベット仏教において「
ダライ・ラマ(Dalai Lama)」に次ぐ序列第二位の僧の称号で、「
阿弥陀如来の化身」とされております。そして、
ダライ・ラマと同じく、転生(生まれ変わり)によって後継者が定められるそうです。
なお、
ダライ・ラマはチベット第一の都市ラサを拠点していますが、
パンチェン・ラマはチベット第二の都市シガツェを拠点としております(注:現在ダライ・ラマは中国による迫害のためインドに亡命中)。
歴代のパンチェン・ラマは以下の通りです。
第一代パンチェン・ラマ(パンチェン・ラマ一世)
本名:ケドゥプ・ゲレクベルサンボ
在位:1385年~1438年
第二代パンチェン・ラマ(パンチェン・ラマ二世)
本名:ソナムチョクラン
在位:1439年~1504年
第三代パンチェン・ラマ(パンチェン・ラマ三世)
本名:エンサパ・ロサントンドゥプ
在位:1505年~1566年
第四代パンチェン・ラマ(パンチェン・ラマ四世)
本名:ロサンチューキゲルツェン
在位:1567年~1662年
第五代パンチェン・ラマ(パンチェン・ラマ五世)
本名:ロサンイェーシェー
在位:1663年~1737年
第六代パンチェン・ラマ(パンチェン・ラマ六世)
本名:ロサンペルテンイェーシェー
在位:1738年~1780年
第七代パンチェン・ラマ(パンチェン・ラマ七世)
本名:テンペーニマ
在位:1782年~1854年
第八代パンチェン・ラマ(パンチェン・ラマ八世)
本名:ペルテンチューキタクパ
在位:1855年~1882年
第九代パンチェン・ラマ(パンチェン・ラマ九世)
本名:ゲレクナムゲル
在位:1883年~1937年
第十代パンチェン・ラマ(パンチェン・ラマ十世)
本名:ロサンティンレールンドゥプチューキゲルツェン
在位:1938年~1989年
第十一代パンチェン・ラマ(パンチェン・ラマ十一世)
本名:ゲンドゥン・チューキ・ニマ
在位:1989年~
備考:ダライ・ラマ十四世公認(現在失踪中)
第十一代パンチェン・ラマ(パンチェン・ラマ十一世)
本名:ギェンツェン・ノルブ
在位:1989年~
備考:中国政府公認
ところで、上記の歴代
パンチェン・ラマを見ると、おかしなことに気付くと思います。
パンチェン・ラマ十一世が二人いるのです。どういうことかというと、
ダライ・ラマ十四世がインドに亡命した後も中国との協調路線を選び中華人民共和国チベット自治区に留まってチベット仏教の保護・継承に多大な貢献をした
パンチェン・ラマ十世が亡くなった後、
ダライ・ラマ十四世は
パンチェン・ラマの転生者を捜し、6歳の「
ゲンドゥン・チューキ・ニマ」を
パンチェン・ラマの転生者(パンチェン・ラマ十一世)と認定しました。しかし
ダライ・ラマ十四世と対立する中国政府は独自に
パンチェン・ラマの転生者を捜し、6歳の「
ギェンツェン・ノルブ」を
パンチェン・ラマの転生者(パンチェン・ラマ十一世)と認定したのです。しかも、後に
ダライ・ラマ十四世が認定した
パンチェン・ラマ十一世(ゲンドゥン・チューキ・ニマ)はその両親共々失踪して行方不明となってしまいます(2008年現在も行方不明)。この失踪には中国政府が関わっているそうです(中国政府が関与を認める声明を出しています)。
なぜ中国政府が必死になって独自の
パンチェン・ラマ擁立にこだわるかというと、
パンチェン・ラマはダライ・ラマの転生者を認定する立場にあるからです。
パンチェン・ラマ十一世を中国の息の掛かった人間に据えておけば、
ダライ・ラマ十四世亡き後の
ダライ・ラマ(ダライ・ラマ十五世)を中国にとって都合の良い人物にすることが出来るからなのです。
今、チベットは大きな混乱に巻き込まれています。私は、一日も早くチベット族の方々が幸せに暮らせる国になることを祈っております。
ダライ・ラマ法王公式Webサイト
ダライ・ラマ法王日本代表部事務所http://www.tibethouse.jp/チベット亡命政権公式Webサイト
Tibetan Government in Exile's Official Web Sitehttp://www.tibet.com/
テーマ:中国問題 - ジャンル:政治・経済
- 2008/03/19(水) 09:20:06|
- 王侯貴族・ローマ法王
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